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西日本全域に広がる「最恐のトラウマ」
牛鬼(うしおに)は、数ある日本の妖怪の中でもトップクラスに凶暴で物理的な破壊力を持つ怪物です。
夜の海辺を歩いていると、海の中から巨大な蜘蛛の体と牛の頭を持つ怪物が現れ、猛毒の息を吐きかけて人間を麻痺させ、食い殺してしまうと伝えられています。濡女(ぬれおんな)という妖怪とコンビを組み、赤ん坊を抱かせている隙に襲いかかってくるなど、非常に狡猾で残忍なトラウマ級の妖怪として西日本全域で恐れられています。


うしおに
牛鬼
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牛鬼(うしおに)は、数ある日本の妖怪の中でもトップクラスに凶暴で物理的な破壊力を持つ怪物です。
夜の海辺を歩いていると、海の中から巨大な蜘蛛の体と牛の頭を持つ怪物が現れ、猛毒の息を吐きかけて人間を麻痺させ、食い殺してしまうと伝えられています。濡女(ぬれおんな)という妖怪とコンビを組み、赤ん坊を抱かせている隙に襲いかかってくるなど、非常に狡猾で残忍なトラウマ級の妖怪として西日本全域で恐れられています。

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ところが、愛媛県の南予地方(特に宇和島市)に行くと、牛鬼の扱いは180度変わります。
宇和島の夏祭り「和霊大祭(ガイヤ祭)」では、全長数メートルもある巨大な「牛鬼」の山車(だし)が何台も街に繰り出します。ここでは牛鬼は人を食うバケモノではなく、長い首を振って家々に頭を突っ込み、悪魔祓いをして街を清めてくれる「神聖な守り神」として大歓迎されているのです。

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なぜ凶悪妖怪が神様になったのでしょうか。一説には、宇和島藩の周辺で暴れていた牛鬼を修験者(あるいは武将)が退治した際、その強大な力を畏れ敬い、逆に街の守護神として祀り上げたのが始まりとされています。
「毒をもって毒を制す」という言葉の通り、強すぎる悪霊や怪物は、味方につければこれ以上ない強力な魔除けになるという、日本の民俗学特有の「御霊信仰」の妖怪版とも言える面白い逆転現象です。

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