袖引小僧

そでひきこぞう

袖引小僧

袖引小僧|実害はゼロ! 袖引小僧の切なすぎる「承認欲求」

基本情報

名称
袖引小僧
読み
そでひきこぞう
分類
妖怪
主な伝承地
埼玉県など関東地方を中心に伝わる妖怪
出現場所
埼玉県など関東地方を中心に伝わる妖怪
特徴
埼玉県など関東地方を中心に伝わる妖怪。夕暮れ時や夜道を歩いていると、後ろからクイッと着物の袖を引かれるが、振り返っても誰もいないという現象。
主な伝承・資料
柳田国男『妖怪談義』(講談社学術文庫)、村上健司『妖怪事典』(毎日新聞社)

01

誰もいない夜道での「クイッ」

夕暮れ時、田舎の暗い夜道を一人で急いで歩いていると、突然、後ろから自分の着物の袖(そで)を「クイッ」と引っ張られます。

「誰だろう?」と思って後ろを振り返っても、そこには誰もいません。気のせいかと思って歩き出すと、また「クイッ」と袖を引かれます。これが「袖引小僧(そでひきこぞう)」です。

誰もいない夜道での「クイッ」

02

攻撃力ゼロの「かまってちゃん」

日本の妖怪には、人を食ったり呪い殺したりする恐ろしいものがたくさんいますが、袖引小僧のやることは「袖を引く」ただそれだけです。

追いかけてきたり、姿を見せて驚かせることすらありません。実害は全くのゼロ。まるで親にはぐれた子供が、通りすがりの大人の気を引くために恐る恐る服を引っ張っているかのような、極めて「かまってちゃん」で孤独な妖怪なのです。

攻撃力ゼロの「かまってちゃん」

03

道端の石仏や親を亡くした子供の霊?

この妖怪の正体については、道端にあるお地蔵様や無縁仏が「自分に気づいて供養してほしい」と袖を引いているのだという説や、親を亡くした子供の寂しい霊だという推測があります。

また現実的な解釈としては、夜道で着物の袖が木の枝や草のトゲに引っかかった現象を、「妖怪の仕業」として少し可愛らしく表現したのだとも言われています。恐ろしいというよりは、つい「どうしたの?」と声をかけてあげたくなるような、日本人の情念が生んだ優しい怪異です。

道端の石仏や親を亡くした子供の霊?

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