覚

さとり

覚

覚|心が読めるのに自滅? 妖怪・覚の「想定外アクシデント」

基本情報

名称
覚
読み
さとり
分類
日本の妖怪
主な伝承地
飛騨や美濃(岐阜県)の山奥に住むとされるサルのような姿の妖怪
出現場所
本文に記載された伝承場面
特徴
飛騨や美濃(岐阜県)の山奥に住むとされるサルのような姿の妖怪。鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』などに描かれている。人間の思考を完全に読み取る能力を持つ。
主な伝承・資料
鳥山石燕『今昔百鬼拾遺』/柳田国男『妖怪談義』(講談社学術文庫)

01

考えていることが全部筒抜け

山の中で焚き火をしていると、どこからともなく毛むくじゃらの怪物が現れます。それが「覚(さとり)」です。

人間が「うわっ、化け物が出た!」と思うと、覚は即座に「お前、化け物が出たと思ったな」と言い当てます。「逃げようかな」と思えば「逃げようと思ったな」と先回り。「殺してやろうか」と思えば「殺そうと思ったな」と見透かされます。思考が完全に読まれているため、人間は手も足も出ず、恐怖で動けなくなってしまいます。

考えていることが全部筒抜け

02

木こりの「うっかり」で大パニック

この精神的無敵モンスターを倒したのは、武力でも知恵でもなく、完全な「偶然のアクシデント」でした。

ある木こりが山で作業中、覚に遭遇しました。何を考えても言い当てられるため、木こりは考えるのを諦めて黙々と木を切り続けました。すると、弾けた木片(あるいは折れた枝)が、偶然にも覚の鼻先にスコーン!と激突したのです。木こり自身も全く意図していなかったため、覚も思考を読み取ることができませんでした。

木こりの「うっかり」で大パニック

03

「人間は思ってもいないことをする!」と敗走

予想外の痛打を食らった覚は、顔を押さえながら大パニックに陥りました。

「人間というやつは、考えてもいないことを突然実行するから恐ろしい!」

そう叫んで、山奥へ一目散に逃げ去ってしまったのです。完璧なテレパシー能力を持っているからこそ、「無意識の行動」や「ハプニング」には一切対応できないという、何とも皮肉でユーモラスな弱点を持つ妖怪です。

「人間は思ってもいないことをする!」と敗走

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