01
渡辺綱に腕を切り落とされる大失態
酒呑童子が源頼光たちに討伐された後も、右腕であった茨木童子(いばらきどうじ)は生き延びて京都を荒らしていました。
ある夜、一条戻橋(または羅生門)で、頼光の部下である渡辺綱(わたなべのつな)を襲撃します。しかし、激しい斬り合いの末、逆に綱の名刀(髭切)によって自分の片腕をスパーン!と斬り落とされてしまいました。命からがら逃げ出したものの、鬼のプライドはズタズタです。


いばらきどうじ
茨木童子
01
酒呑童子が源頼光たちに討伐された後も、右腕であった茨木童子(いばらきどうじ)は生き延びて京都を荒らしていました。
ある夜、一条戻橋(または羅生門)で、頼光の部下である渡辺綱(わたなべのつな)を襲撃します。しかし、激しい斬り合いの末、逆に綱の名刀(髭切)によって自分の片腕をスパーン!と斬り落とされてしまいました。命からがら逃げ出したものの、鬼のプライドはズタズタです。

02
綱は切り落とした鬼の腕を厳重に箱にしまい、陰陽師の助言に従って「7日間は絶対に誰も家に入れてはいけない」と門を固めました。
7日目の夜、綱の館にトントンと扉を叩く者が現れます。それは、綱が幼い頃に世話になった「育ての伯母(おば)」でした。「はるばる田舎からお前に会いに来たのに、家にも入れてくれないのかい」と泣き落としをかけられ、綱はつい情にほだされて伯母を家の中に入れてしまいます。

03
家に上がった伯母は、「お前が鬼の腕を斬ったと聞いて見に来たのだ。どうか見せておくれ」と頼み込みます。綱が箱を開けて腕を見せると、伯母は突然「これは俺の腕だ!!」と叫び、元の恐ろしい鬼(茨木童子)の姿に戻りました。
茨木童子は自分の腕をガシッと掴むと、家の屋根(破風)を蹴破って空へ逃げ去っていったのです。腕を取り返すためとはいえ、おばちゃんに変装して情に訴えかけるという、なんとも姑息で人間味のある鬼のエピソードです。

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