網切り

あみきり

網切り

網切り|見た目はキメラ、やることは地味。網切りの迷惑な日常

基本情報

名称
網切り
読み
あみきり
分類
妖怪
主な伝承地
日本の妖怪
出現場所
日本の妖怪
特徴
鳥山石燕の『画図百鬼夜行』に描かれた妖怪。鳥のようなくちばし、エビやカニのようなハサミ、細長い体を持つ。蚊帳(かや)や漁の網などを切る妖怪とされる。
主な伝承・資料
鳥山石燕『画図百鬼夜行』、多田克己『幻想世界の住人たち IV 日本編』(新紀元社)

01

蚊帳を切り裂く「ハサミ」の恐怖

夏の夜、人々が蚊帳(かや=蚊を防ぐための網戸のようなテント)の中で寝ていると、シャキ、シャキ、という音がして、蚊帳が刃物で切り裂かれてしまいます。

この犯人が「網切り(あみきり)」です。鳥山石燕の絵では、空を飛びながら鋭いカニのような両手のハサミで、蚊帳をジョキジョキと切り刻んでいる様子が描かれています。直接人間に噛みついたりするわけではなく、あくまで「網を切る」というピンポイントな器物損壊を行う妖怪です。

蚊帳を切り裂く「ハサミ」の恐怖

02

さまざまな生き物の「キメラ」

そのビジュアルは非常に特徴的です。猛禽類のような鳥の頭、エビやカニのようなハサミ、そして蛇やサソリのように細長くうねる体。

この複数の生物の特徴を混ぜ合わせたキメラ的なデザインは、石燕の創作である可能性が高いとされています。伝承としての確固たる実体はないものの、見た目のインパクトと「網を切る」という具体的な能力が結びつき、妖怪図鑑の定番として定着しました。

さまざまな生き物の「キメラ」

03

「あみめ」の言葉遊び説

なぜ「網を切る」という妖怪が生まれたのでしょうか。一つの推測として、言葉遊び(ダジャレ)が指摘されています。

小さなエビの仲間に「アミ(あみめ)」という種類がいます。石燕はこの「アミ」という言葉と、「網(あみ)」を掛け合わせ、エビのような姿をした化け物が網を切る、という視覚的なジョークを描いたのではないかと言われています。昔の人のイマジネーションとユーモアのセンスが光る、遊び心あふれる妖怪です。

「あみめ」の言葉遊び説

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