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蚊帳を切り裂く「ハサミ」の恐怖
夏の夜、人々が蚊帳(かや=蚊を防ぐための網戸のようなテント)の中で寝ていると、シャキ、シャキ、という音がして、蚊帳が刃物で切り裂かれてしまいます。
この犯人が「網切り(あみきり)」です。鳥山石燕の絵では、空を飛びながら鋭いカニのような両手のハサミで、蚊帳をジョキジョキと切り刻んでいる様子が描かれています。直接人間に噛みついたりするわけではなく、あくまで「網を切る」というピンポイントな器物損壊を行う妖怪です。


あみきり
網切り
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夏の夜、人々が蚊帳(かや=蚊を防ぐための網戸のようなテント)の中で寝ていると、シャキ、シャキ、という音がして、蚊帳が刃物で切り裂かれてしまいます。
この犯人が「網切り(あみきり)」です。鳥山石燕の絵では、空を飛びながら鋭いカニのような両手のハサミで、蚊帳をジョキジョキと切り刻んでいる様子が描かれています。直接人間に噛みついたりするわけではなく、あくまで「網を切る」というピンポイントな器物損壊を行う妖怪です。

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そのビジュアルは非常に特徴的です。猛禽類のような鳥の頭、エビやカニのようなハサミ、そして蛇やサソリのように細長くうねる体。
この複数の生物の特徴を混ぜ合わせたキメラ的なデザインは、石燕の創作である可能性が高いとされています。伝承としての確固たる実体はないものの、見た目のインパクトと「網を切る」という具体的な能力が結びつき、妖怪図鑑の定番として定着しました。

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なぜ「網を切る」という妖怪が生まれたのでしょうか。一つの推測として、言葉遊び(ダジャレ)が指摘されています。
小さなエビの仲間に「アミ(あみめ)」という種類がいます。石燕はこの「アミ」という言葉と、「網(あみ)」を掛け合わせ、エビのような姿をした化け物が網を切る、という視覚的なジョークを描いたのではないかと言われています。昔の人のイマジネーションとユーモアのセンスが光る、遊び心あふれる妖怪です。

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