磯女

いそおんな

磯女

磯女|海辺の岩場に潜む罠。磯女の「血を吸う髪の毛」

基本情報

名称
磯女
読み
いそおんな
分類
妖怪
主な伝承地
主に九州地方の沿岸部に伝わる海の妖怪
出現場所
主に九州地方の沿岸部に伝わる海の妖怪
特徴
主に九州地方の沿岸部に伝わる海の妖怪。上半身は濡れた髪の美しい女性、下半身は幽霊のようにぼやけているか、蛇や龍の姿をしているとされる。「おーい」と声をかけ、応じた者の血を吸う。
主な伝承・資料
水木しげる『水木しげるの妖怪事典』(東京堂出版)、村上健司『妖怪事典』(毎日新聞社)

01

岩場から「おーい」と呼ぶ美女

夕暮れ時、海辺の岩場や砂浜を歩いていると、長い髪を波風になびかせた美しい女が立っています。女はこちらに向かって「おーい」と優しい声で呼びかけてきます。

これが「磯女(いそおんな)」です。ついフラフラと近づいたり、うっかり返事をしてしまったりすると、悲惨な末路が待っています。磯女の恐ろしい正体が現れ、逃げる間もなく襲われてしまうのです。

岩場から「おーい」と呼ぶ美女

02

髪の毛を絡ませて「血を吸う」

磯女の攻撃方法は非常に吸血鬼的です。返事をした相手に対し、磯女の長く濡れた髪の毛がまるで生き物のように伸びてきて、相手の体にまとわりつきます。

そして、その髪の毛の先(あるいは口)から人間の生き血をチューチューと一滴残らず吸い尽くしてしまうと伝えられています。九州地方の漁村では、「大晦日やお盆の海には磯女が出るから、絶対に海に近づくな」と厳しく戒められていました。

髪の毛を絡ませて「血を吸う」

03

美しくも恐ろしい「海の二面性」

磯女がなぜこれほど恐れられたのでしょうか。それは「海という大自然の二面性」を表しているからだと推測されます。

普段の海は美しい景色と豊かな魚(上半身の美女)をもたらしますが、一度天候が荒れれば、津波や高波となって人間の命を容赦無く奪い去ります(下半身の化け物と吸血)。磯女は、自然への畏怖を擬人化した、極めて警告的な意味合いを持つモンスターなのです。

美しくも恐ろしい「海の二面性」

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