大気都比売神

おおげつひめのかみ

大気都比売神

大気都比売神|お尻から食材ドバドバ! 大気都比売神の過激な「おもてなし」

基本情報

名称
大気都比売神
読み
おおげつひめのかみ
神格・役割
『古事記』に登場する食物の女神(大気都比売神 / オオゲツヒメ)。
系譜
『古事記』に登場する食物の女神(大気都比売神 / オオゲツヒメ)。高天原を追放されたスサノオに食事を振る舞ったが、その出し方が原因で殺害された。死体からは五穀(稲、麦、粟、小豆、大豆)や蚕が生まれた。
関連する神
スサノオ
主なゆかりの地
高天原
主な登場資料
『古事記』(上巻)、平藤喜久子『神話でたどる日本の神々』(ちくま新書)
代表的な物語
体のあらゆる「穴」からご馳走を出す/激怒したスサノオによる惨殺/死体から生まれた「五穀」の恵み

01

体のあらゆる「穴」からご馳走を出す

高天原(天界)で大暴れし、追放されてお腹を空かせていたスサノオは、食物の女神である大気都比売神(オオゲツヒメ)のところへ行き、「何か食べさせてくれ」と頼みました。 オオゲツヒメは喜んでご馳走の準備を始めます。しかし、スサノオがこっそり厨房(調理の様子)を覗き見ると、彼女は鼻や口、さらには「尻(肛門)」から、美味しそうな食材をドバドバと取り出し、それを調理して食卓に並べていたのです。

体のあらゆる「穴」からご馳走を出す

02

激怒したスサノオによる惨殺

いくら神様が出した食べ物とはいえ、さすがにその「製造工程」を見たスサノオはドン引きしました。 「お前は、汚いものを私に食わせる気か!」と激怒したスサノオは、剣を抜いてオオゲツヒメを一刀両断に斬り殺してしまいます。(※『日本書紀』では同じようなエピソードで、月読命が保食神を斬り殺しています)。せっかくおもてなしをしたのに、誤解(?)によって殺されてしまうという理不尽すぎる悲劇です。

激怒したスサノオによる惨殺

03

死体から生まれた「五穀」の恵み

しかし、食物の女神の物語は死んでからが本番です。 殺されたオオゲツヒメの死体を放置しておくと、彼女の「頭」からは蚕(かいこ)、「目」からは稲の種、「耳」からは粟、「鼻」からは小豆、「陰部」からは麦、「尻」からは大豆が次々と生えてきました。これを神産巣日神(カミムスビ)が回収して地上の農業の種としたのです。女神の死(肉体の分解)によって新しい生命(穀物)が生まれるという、農耕民族の死生観を極めてダイナミック(かつ少しグロテスク)に描いた神話です。

死体から生まれた「五穀」の恵み

SAME CATALOG

同じ図鑑のほかの記事