01
黄泉の国での最悪な修羅場
死んだ妻(イザナミ)を連れ戻すため、黄泉の国へ向かったイザナギ。しかし「覗かないで」という約束を破り、腐敗した妻の姿を見て逃げ出してしまいます。
激怒したイザナミは恐ろしい姿でイザナギを追いかけ、ついにこの世とあの世の境目である「黄泉平坂(よもつひらさか)」で追いついて口論になります。「お前の国の人を毎日千人殺してやる!」「ならば私は毎日千五百人産もう!」。神話史上最悪の泥沼の夫婦喧嘩の勃発です。


しらやまひめのかみ
菊理媛神
01
死んだ妻(イザナミ)を連れ戻すため、黄泉の国へ向かったイザナギ。しかし「覗かないで」という約束を破り、腐敗した妻の姿を見て逃げ出してしまいます。
激怒したイザナミは恐ろしい姿でイザナギを追いかけ、ついにこの世とあの世の境目である「黄泉平坂(よもつひらさか)」で追いついて口論になります。「お前の国の人を毎日千人殺してやる!」「ならば私は毎日千五百人産もう!」。神話史上最悪の泥沼の夫婦喧嘩の勃発です。

02
この絶対絶命の修羅場の最中、『日本書紀』のある一つの異伝(別バージョン)においてのみ、突然「菊理媛神(ククリヒメ)」という謎の女神が登場します。
ククリヒメは、怒り狂うイザナミと怯えるイザナギの間に入り、イザナギに向かって「何か一言」を告げました。すると、あれほど揉めていたイザナギが「なるほど、それは素晴らしい」と急に納得し、そのまま納得して帰っていったというのです。

03
ククリヒメがこの時、イザナギに「何を言ったのか」は、歴史書には一切書かれておらず、日本神話における最大のミステリーの一つとされています。
「奥さんも辛いのだから分かってあげなさい」と諭したのか、「ここで縁を切るのがお互いのためですよ」と説得したのか。名前の「ククリ」は「括る(結びつける)」という意味があるとされ、生者と死者の境界線を引くシャーマン的な役割だったとも推測されています。一瞬しか登場しないのに、全国3000社以上の白山神社のトップに君臨する、圧倒的な存在感を放つ女神です。

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