火遠理命

ほおりのみこと

火遠理命

火遠理命|優しい弟がいじわるな兄を懲らしめる? 実際の神話を読むと、弟の使った海の呪いは強烈すぎて、兄は身ぐるみ剥がされて踊り続けるしかなかった。

基本情報

名称
火遠理命
読み
ほおりのみこと
神格・役割
山幸彦、日向の神話の英雄
系譜
瓊瓊杵尊、木花之佐久夜毘売、海神
関連する神
火照命、豊玉毘売
主なゆかりの地
日向、海神の宮
主な登場資料
『古事記』『日本書紀』
代表的な物語
海神の宮への訪問と兄火照命との争い

01

兄の大切な釣り針をなくして号泣

山で猟をする弟(火遠理命)と、海で釣りをする兄(火照命)。ある日、二人はお互いの道具を交換しますが、弟は兄の大切な釣り針を海でなくしてしまいます。

兄は激怒し、弟が自分の剣を溶かして500本の釣り針を作って謝っても「俺の元の釣り針じゃないと嫌だ!」と許してくれません。海辺で泣き崩れていた弟は、塩椎神(シオツチノカミ)という老人に助けられ、海神の宮殿(竜宮城のモデル)へと向かうことになります。ここまでは、よくある可哀想な弟の物語です。

兄の大切な釣り針をなくして号泣

02

海の神の力で「呪いの釣り針」を錬成

海神の娘・豊玉毘売と結婚し、海で3年間楽しく過ごした火遠理命ですが、ふと釣り針のことを思い出して海神に相談します。

海神は魚たちを集めて釣り針を見つけ出すと、火遠理命に恐ろしい呪いのアドバイスを与えます。「この針を兄に返す時、『これは貧乏になる針だ』と呪文を唱えながら、後ろ手に返しなさい。兄が高い土地に田を作ったらお前は低い土地に、兄が低い土地に作ったら高い土地に田を作りなさい(私が水を操って兄の田だけを枯らします)」。

海の神の力で「呪いの釣り針」を錬成

03

溺れる兄を水攻めにして完全服従

地上に戻った火遠理命が海神のアドバイス通りに行動すると、兄はみるみる貧乏になり、逆恨みして弟を攻撃してきました。

すると火遠理命は、海神からもらった「塩満玉(しおみつたま)」を投げつけて洪水を起こし、兄を溺れさせます。兄が「助けてくれ!」と命乞いをすると、今度は「塩乾玉(しおふるたま)」で水を引かせました。これを繰り返して徹底的に痛めつけられた兄は、ついに「これからは昼も夜もあなたの奴隷になります」と完全降伏しました。優しい弟の物語は、強大な魔法アイテムを使った容赦ない水攻めの末に幕を閉じるのです。

溺れる兄を水攻めにして完全服従

SAME CATALOG

同じ図鑑のほかの記事