橋姫

はしひめ

橋姫

橋姫|丑の刻参りの元祖。宇治の橋姫「生きながら鬼になる」執念

基本情報

名前
橋姫
読み
はしひめ
生きた時代
嵯峨天皇の時代とする伝承
生前の立場
ある公卿の娘とされる
主な伝承地・ゆかりの地
京都・貴船神社、宇治川・宇治橋
死・怨霊化の経緯
夫を別の女に奪われた嫉妬から貴船神社で鬼神になることを祈願し、神託に従って宇治川に21日間浸かり、生きながら鬼になったと伝えられる
祟り・伝承
鬼となって夫の新しい妻やその親族を襲ったとされ、後世の「丑の刻参り」の原型とされる
区分
橋の女神/鬼女・怨霊

01

伝承:貴船神社での恐るべき祈願

『平家物語』の読み本(剣巻)などに記された、強烈な怨霊伝説です。

嵯峨天皇の時代、ある公卿の娘が、夫を別の女に奪われた嫉妬から狂乱し、京都の貴船神社に「どうか私を生きながら鬼神に変えてください。憎い女を殺したいのです」と7日間祈り続けました。すると神から「本当に鬼になりたいなら、姿を変えて宇治川に21日間浸かりなさい」というお告げが下ります。

伝承:貴船神社での恐るべき祈願

02

鬼になるための「セルフ肉体改造」

神の言葉に従った女の行動は、常軌を逸していました。

髪を5つに分けて角のように結い上げ、顔を真っ赤に、体を真っ黒に塗りたくります。そして頭に「鉄輪(五徳:鍋を置くための鉄の輪)」を逆さに被り、その3つの足に松明を突き刺して火を灯しました。この異様な姿のまま、夜な夜な宇治川の氷を割って冷水に21日間浸かり続け、ついに彼女は本物の「鬼(怨霊)」へと変貌を遂げたのです。

鬼になるための「セルフ肉体改造」

03

後の「丑の刻参り」のスタイルへ

鬼となった彼女は、憎い夫の新しい妻やその親族を次々と引き裂いて殺戮し、都を恐怖のどん底に陥れました。最終的には渡辺綱という武将に腕を切り落とされることになります。

この橋姫が被った「頭に鉄輪を乗せてロウソク(松明)を立てる」というスタイルは、後の室町時代以降に成立する「丑の刻参り(藁人形に釘を打つ呪術)」の基本的なドレスコードとして定着しました。嫉妬が産んだDIY精神あふれる怨霊のルーツです。

後の「丑の刻参り」のスタイルへ

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