逆井城

さかさいじょう

逆井城

Photo: Douglas P Perkins (Douglaspperkins) / Wikimedia Commons / Public domain

逆井城|コンクリート天守はNG。発掘データで戦国時代を「完全木造復元」した奇跡の城・逆井城

逆井城を、コンクリート天守はNG。発掘データで戦国時代を「完全木造復元」した奇跡の城・逆井城という切り口から読み直します。一般的な城の概要を並べるのではなく、この城でしか成立しない出来事と、現在の姿とのずれを入口にします。

基本情報

名称
逆井城
読み
さかさいじょう
別名
確認できる代表的な別名なし
所在地
茨城県坂東市逆井1262
築城時期
戦国時代(逆井氏による、のち北条氏が改修)
築城者
逆井氏
現在の城郭
日本の多くのお城跡は、石垣だけが残っていたり、あるいは昭和に建てられたコンクリート製のピカピカの天守閣が建っていたりします。
文化財・指定
記事本文に文化財・指定情報の明記なし

この記事では、逆井城の見どころを「コンクリート天守はNG。発掘データで戦国時代を「完全木造復元」した奇跡の城・逆井城」から三つの場面に分けて追います。各Sectionでは、固有の事実がなぜ意外で、城の見方をどう変えるのかを確認します。

01

北条氏が築いた「対・佐竹」の最前線要塞

北条氏が築いた「対・佐竹」の最前線要塞を、コンクリート天守はNG。発掘データで戦国時代を「完全木造復元」した奇跡の城・逆井城の中の具体的な場面として見ます。

もともとこの地を治めていた逆井氏の居城でしたが、戦国時代後期の天正5年(1577年)、小田原を本拠地とする北条氏がこの城を攻め落としました。 北条氏は、常陸国(茨城県北部)の強力な大名・佐竹氏の侵攻を防ぐための最前線基地として、逆井城を最新鋭の軍事要塞へと大改修しました。北条氏の家臣である北条氏繁(うじしげ)らが入り、深い空堀や土塁を幾重にも張り巡らせた、関東最高レベルの「土の城」を完成させたのです。 しかし、豊臣秀吉の小田原攻めによって北条氏が滅亡すると、この城もあっけなく廃城となり、歴史の表舞台から姿を消しました。

北条氏が築いた「対・佐竹」の最前線要塞

北条氏が築いた「対・佐竹」の最前線要塞

Photo: Wikimedia Commons

はの門へ続く登城路と姫路城の天守

Photo: そらみみ / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

02

発掘データが証明したリアルな「木造復元」

発掘データが証明したリアルな「木造復元」を、コンクリート天守はNG。発掘データで戦国時代を「完全木造復元」した奇跡の城・逆井城の中の具体的な場面として見ます。

逆井城が再び脚光を浴びたのは、現代に入ってからの発掘調査と公園整備(逆井城跡公園)です。 坂東市は、安易なコンクリート製の天守閣を建てることを拒否しました。発掘調査で見つかった柱の穴の跡(柱穴)や土塁の形状などの「科学的なデータ」を基に、当時の戦国武将たちが実際に建てていたであろう木造の建築物を、忠実に復元するプロジェクトを立ち上げたのです。

発掘データが証明したリアルな「木造復元」

発掘データが証明したリアルな「木造復元」

Photo: Wikimedia Commons

はの門へ続く登城路と姫路城の天守

Photo: そらみみ / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

03

釘を使わない「井楼矢倉」の迫力

釘を使わない「井楼矢倉」の迫力を、コンクリート天守はNG。発掘データで戦国時代を「完全木造復元」した奇跡の城・逆井城の中の具体的な場面として見ます。

その復元の目玉が、入り口にある「井楼矢倉(せいろうやぐら)」と、見張り台である「二層櫓(にそうやぐら)」です。 これらは、太い木材を井桁(いげた)に組み上げて造られた木造のタワーです。石垣のない土の城において、少しでも高い場所から敵の動きを監視し、弓矢を射掛けるための実戦的な軍事施設です。 さらに、城の奥には「主殿(しゅでん)」と呼ばれる、城主が生活し政務を行った大きな木造の館も復元されています(茨城県内の古い建物を移築・参考にしています)。ピカピカの瓦屋根や白い漆喰の壁(近世城郭)が登場する前の、土と木だけで構成された泥臭くも機能的な戦国時代の「リアルな陣地」の姿。歴史ファンがこぞって絶賛する、中世ロマンの結晶がここにあります。

釘を使わない「井楼矢倉」の迫力

釘を使わない「井楼矢倉」の迫力

Photo: Wikimedia Commons

はの門へ続く登城路と姫路城の天守

Photo: そらみみ / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

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