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山全体が巨大な修行空間。「延暦寺」は存在しない
延暦寺を訪れて案内図を見ても、「延暦寺」という名前のお堂は一つも存在しません。比叡山延暦寺とは、東塔(とうどう)、西塔(さいとう)、横川(よかわ)という広大な3つのエリアに点在する、約100の堂宇(建物)の「総称」なのです。山全体が巨大な一つの修行道場であり、比叡山そのものが「延暦寺」という概念で成り立っています。開祖である最澄(さいちょう)が、粗末な小屋を建てて薬師如来を祀ったのが始まりです。京都の鬼門(北東)を護る国家鎮護の要衝として、歴代の天皇や権力者の庇護を受け、最盛期には3000ものお堂が立ち並ぶ巨大な宗教都市へと膨れ上がりました。

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