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処刑場「地獄谷」の上に建てられた理由
建長寺がある谷戸(やと=丘陵地帯の谷間)は、かつて「地獄谷」と呼ばれていました。ここは鎌倉幕府の処刑場であり、多くの罪人が首を刎ねられた血塗られた土地でした。 なぜそんな不吉な場所に、国家の威信をかけた日本初の禅寺を建てたのでしょうか? それは、処刑された者たちの強い怨念を、最高峰の仏法の力で鎮める(慰霊する)ためです。実は建長寺の本尊は、禅寺で一般的な「釈迦如来」ではなく、「地蔵菩薩(お地蔵様)」です。地蔵菩薩は地獄の底まで下りていき、苦しむ人々を救ってくれる仏様です。 処刑場の跡地だからこそ、地獄から魂を救済する巨大なお地蔵様を本尊としてお祀りしたのです。


Photo: Osumi Akari / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0