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建物(本殿)を持たず、土に祈っていた
多くの古い神社がそうであるように、石上神宮には元々「本殿」が存在しませんでした。拝殿の後ろには「禁足地」と呼ばれる柵で囲まれた土の空間があるだけで、人々はそこに眠るとされる御神体(布都御魂剣=ふつのみたまのつるぎ)に向かって祈りを捧げていました。神武天皇の東征を助けたとされる神話の剣ですが、何百年もの間、誰もその実物を見たことがありませんでした。
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いそのかみじんぐう
石上神宮
Photo: Zeter114514 / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
奈良県天理市にある石上神宮(いそのかみじんぐう)は、『日本書紀』にも登場する日本最古級の神社です。ここは一般的な神社とは違い、まつられている神様が「伝説の剣」そのもの。RPGゲームの終盤で手に入るような伝説の武器が実在し、さらに境内では不思議な神の使いが歩き回っているという。ドジャース山本由伸も参拝するご利益のあるとされる最古の神社。
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多くの古い神社がそうであるように、石上神宮には元々「本殿」が存在しませんでした。拝殿の後ろには「禁足地」と呼ばれる柵で囲まれた土の空間があるだけで、人々はそこに眠るとされる御神体(布都御魂剣=ふつのみたまのつるぎ)に向かって祈りを捧げていました。神武天皇の東征を助けたとされる神話の剣ですが、何百年もの間、誰もその実物を見たことがありませんでした。
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明治7年(1874年)、神社のトップ(大宮司)であった菅政友は、「本当に剣が埋まっているのか」を確かめるため、恐る恐る禁足地の発掘を決意しました。祟りを恐れながら土を掘り進めると、なんと地中深くから、全長120センチにも及ぶ巨大な鉄剣(と勾玉などの宝物)が本当に出土したのです。
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掘り出された剣は、現在本殿(発掘後に建てられたもの)に御神体として大切に祀られています。石上神宮は、古代の大和朝廷の武器庫を管理していた軍事氏族・物部氏(もののべうじ)の拠点でした。彼らは、最新テクノロジーの結晶である鉄の武器そのものを神として崇めていたのです。さらに、国宝である「七支刀(しちしとう)」など、神話と歴史を繋ぐとんでもない古代の武器がゴロゴロと保管されています。まとめ石上神宮は、神話と考古学が奇跡的にリンクしたタイムカプセルです。「土の中に伝説の剣が埋まっている」というファンタジーのような伝承を、1000年以上も信じて守り抜き、最終的に実物を掘り当ててしまった古代人の執念。鶏の鳴き声が響く境内には、古代の鉄の匂いが漂っています。
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