01
「私が死んだら、魂はこの地に帰ってくる」
延喜元年(901年)、無実の罪で京都から大宰府へと流される道中。道真は瀬戸内海を船で進み、周防国(現在の山口県防府市)の港に立ち寄りました。
この地を治めていたのは、道真と同じく藤原氏に反発していた土師氏(はじし・道真の祖先の家系)の縁者でした。彼らは左遷される道真を温かく迎え入れ、手厚くもてなしました。過酷な旅の中で、防府の人々の優しさと美しい景色に深く感動した道真は、この地を離れる際、こう約束しました。
「私の体は太宰府へ行くが、魂はこの防府の地に留めておく。もし私が無実の罪のまま死んだなら、魂は必ずこの地に帰ってくる」

Photo: Wikimedia Commons


