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「祐徳」は神様ではなく、お姫様の名前だった
祐徳稲荷神社の成り立ちは、他の古い神社とは全く異なります。創建は江戸時代前期。鹿島藩主・鍋島直朝の元へ、京都の公家(花山院家)から「萬子媛(まんこひめ)」というお姫様が嫁いできました。
彼女は京都を出発する際、実家で厚く信仰していたお稲荷様の分霊を鏡に宿し、大事に抱えて佐賀までやってきました。そして、鹿島の地でそのお稲荷様を祀るために建てたのがこの神社の始まりです。
つまり「祐徳」とは神様の名前ではなく、晩年に出家した萬子媛の法名「祐徳院」から取られています。一人の女性の個人的な信仰と持ち込み企画が、後に九州全土を巻き込む巨大神社へと成長したという、非常に珍しいルーツを持っています。

Photo: そらみみ / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0


