宇佐神宮

うさじんぐう

宇佐神宮

Photo: そらみみ (Soramimi) / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

宇佐神宮|全国の八幡様の頂点。天皇の血筋の危機を救った「宇佐神宮」の異端の拍手

基本情報

名称
宇佐神宮
読み
うさじんぐう
所在地
大分県宇佐市南宇佐2859
創建・鎮座
神亀2年(725年)
御祭神
八幡大神(応神天皇)、比売大神、神功皇后
位置づけ
神道の神社
主な見どころ
国宝・本殿(八幡造)、呉橋、上宮・下宮
主な祭事・信仰
地域に伝わる祭事と信仰。応神天皇、和気清麻呂、弓削道鏡

01

なぜ「四回」も手を叩くのか? 出雲との奇妙な共通点

通常の神社の参拝作法は「二拝・二拍手・一拝」です。しかし、宇佐神宮では「二拝・四拍手・一拝」と、四回手を叩くのが正式な作法とされています。

全国の有名神社の中で「四拍手」を基本としているのは、この宇佐神宮と島根県の出雲大社くらいしかありません。なぜ四回なのでしょうか。詳しい理由は現代でも完全には解明されていませんが、宇佐の地が古代の強力な氏族の拠点であり、出雲と同じように「大和朝廷(天皇家)とは異なる独自の強い信仰体系」を持っていた名残ではないかという説が有力です。八幡信仰は、もともと大陸からの渡来文化や九州の土着信仰が複雑に絡み合った、非常にミステリアスなルーツを持っています。

なぜ「四回」も手を叩くのか? 出雲との奇妙な共通点
なぜ「四回」も手を叩くのか? 出雲との奇妙な共通点

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02

神と仏が初めて融合した「神仏習合」の発祥地

宇佐神宮は「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」の発祥の地としても知られています。

日本の神様(神道)と外国から来た仏様(仏教)。本来全く別の宗教ですが、奈良時代、宇佐八幡の神様が「私も仏教の教えに帰依したい」と神託(お告げ)を下したとされます。これにより、神社の境内に「神宮寺(じんぐうじ)」というお寺が建てられ、神様と仏様がセットで祀られるという日本独自のハイブリッド宗教がここ宇佐から始まり、全国へと爆発的に広まりました。八幡様が「八幡大菩薩(はちまんだいぼさつ)」という仏教風のタイトルを持っているのもこのためです。

神と仏が初めて融合した「神仏習合」の発祥地
神と仏が初めて融合した「神仏習合」の発祥地

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03

天皇家を乗っ取りから救った「最強の神託」

宇佐神宮の力を決定づけたのが、奈良時代後期に起きた「宇佐八幡宮神託事件」です。

時の女帝・称徳天皇に寵愛された僧侶の弓削道鏡(ゆげのどうきょう)が、なんと「私が天皇になれば世の中は平和になる」と主張し、天皇の位を奪おうとしました。この時、道鏡は「宇佐八幡の神もそう言っている」と嘘のお告げを捏造します。

困り果てた朝廷は、和気清麻呂(わけのきよまろ)という役人を宇佐神宮へ派遣し、本当に神がそう言ったのか確認させました。すると宇佐八幡の神は激怒し、「天皇家は昔から血筋が決まっている。無礼な道鏡は早く追放せよ!」という強烈な神託を下しました。このお告げによって道鏡は失脚し、天皇の血統は守られたのです。

国家の最高権力を決定づけるほどの力を持っていた宇佐神宮。美しい朱塗りの本殿(八幡造)の奥には、日本という国家の骨格を決定づけた、古代の激しい政治と信仰のエネルギーが満ちています。

天皇家を乗っ取りから救った「最強の神託」
天皇家を乗っ取りから救った「最強の神託」

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