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鳥居に揺れる榊の束。豊凶を占う「原始の結界」
松尾大社を訪れると、入り口に立つ巨大な鳥居の注連縄(しめ縄)から、榊(さかき)の小枝を束ねたものがいくつも垂れ下がっていることに気づきます。 これは「脇勧請(わきかんじょう)」と呼ばれる非常に珍しい形態です。 古代の日本において、現在のような立派な神社建築が存在しなかった時代、人々は神が宿る巨木などに縄を張り、そこに穢れを祓う榊を吊り下げることで、神の領域と人間の俗世を隔てる「結界」を作りました。 これが鳥居の起源の一つと言われています。つまり、松尾大社の鳥居は、この原始的な結界の姿を現代にそのまま伝えているのです。 榊の束は通常12個、閏年には13個吊り下げられます。古くは、この榊の枯れ具合によってその年の農作物の出来を占うという呪術的な役割も持っており、完全に枯れ切れば豊作、一部が青く残れば不作とされていました。


