平安神宮

へいあんじんぐう

平安神宮

平安神宮|実は新しくて「縮小コピー」だった? 京都復興の執念が生んだ巨大テーマパーク・平安神宮

京都の歴史的建造物の中でもひと際目立つ、朱塗りの巨大な平安神宮。千年の都の歴史を感じさせますが、実はこの神社、建てられたのは「明治時代」だと知っていますか? 東京遷都でボロボロになった京都を復活させるため、平安京の宮殿を「8分の5サイズ」で復元した、京都人の強烈なプライドと復活のモニュメントなのです。

基本情報

名称
平安神宮
読み
へいあんじんぐう
所在地
京都府京都市左京区岡崎西天王町97
創建・鎮座
明治28年(1895年)
御祭神
桓武天皇、孝明天皇(ご祭神)
位置づけ
神道
主な見どころ
大鳥居、応天門、大極殿、平安神宮神苑
主な祭事・信仰
桓武天皇、孝明天皇
建てられたのは「明治28年」

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建てられたのは「明治28年」

平安神宮が創建されたのは、なんと明治28年(1895年)のことです。 清水寺や下鴨神社といった歴史ある寺社と比べると、ごく最近に建てられたことになります。 きっかけは、明治維新に伴う「東京遷都」でした。天皇が東京へ移り、政治の中心も完全に東京へ移ったことで、京都の街は人口が激減し、産業も衰退して「ボロボロのゴーストタウン」になる危機に直面していました。 「このままでは京都が終わってしまう」。焦った京都の町衆たちは、起死回生の巨大プロジェクトを立ち上げます。 それが「平安遷都1100年」を記念した内国勧業博覧会の開催と、平安京を造った桓武天皇を祀る新しい神社の創建でした。これが平安神宮の始まりです。

平安京の宮殿を「8分の5」で完全再現Created by are-iina

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平安京の宮殿を「8分の5」で完全再現

平安神宮の社殿は、平安時代の天皇の宮殿(朝堂院)を忠実に復元してデザインされています。 正面の「応天門(おうてんもん)」や、奥にそびえる「大極殿(だいごくでん)」など、古代の政治の中心地が見事に蘇っています。 ただし、当時の図面通りに「実物大」で作ろうとしたところ、土地の確保や資金の問題でどうしても不可能でした。そこで、実際の建物の「約8分の5のスケール(縮小コピー)」で設計し直して建てられたのです。 縮小サイズとはいえ、実際に目の前に立つと度肝を抜かれるほどの巨大さです。 「千年の都を創り上げた桓武天皇の宮殿を、現代の技術で甦らせる」。平安神宮は、単なる宗教施設というよりも、京都の町衆が意地とプライドをかけて造り上げた「平安京テーマパーク」であり、復興への強烈なモニュメントでした。

「時代祭」は京都人の壮大なコスプレパレードPhoto: Corpse Reviver / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

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「時代祭」は京都人の壮大なコスプレパレード

平安神宮の創建と同時に始まったのが、京都三大祭りの一つ「時代祭(じだいまつり)」です。 毎年10月22日(桓武天皇が平安京に都を移した日)に行われるこの祭りは、明治維新から平安時代まで、京都が日本の中心であった時代を「逆の時系列」でさかのぼりながら、当時の精巧な衣装を着た約2000人の行列が練り歩くというものです。 これも古くからある祭りではなく、平安神宮を盛り上げ、京都の伝統産業(西陣織などの絹織物や染物、金属工芸)の技術力を全国にアピールするために、明治時代に人工的に作り出されたイベントです。 衰退の危機を、圧倒的な「見せ物(エンターテインメント)」の力で跳ね返した京都人。平安神宮の朱色は、古い歴史ではなく、新しい時代を生き抜こうとした人々の熱い血潮の色なのです。

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